pyramidalな山
2008年11月 3日 (月)
山の好きな人は、ゴルフの好きな人間に比べて、自分の趣味のことを相手構わず(?)話すということは少ないのではないだろうか。別にゴルフ好きの人のことを批判している訳ではない。
ブログに山のことを書いたら、「私も山歩きをするんですよ」と声を掛けてくれた方が何人かいた。いずれも短くはない付き合いの人たちだが、そういう趣味をお持ちだとは知らなかった。
そこで当然「どんな山が好きか」という話になったのだが、深田久弥の言葉、「いちばん最近登った山」ということで、意見が一致した。
ただ、NYではその「いちばん最近」がなかなかやってきてくれない。という訳で、昔足を運んだ山を思い返して渇を癒している。その際、ナカニシヤ書店から出ている『新日本山岳誌』(日本山岳会編)という、枕になりそうなくらい分厚い本がパートナーだ。
思い出に残る山を上げればキリがないが、記憶を辿る中で、自分の好きな山には共通する特徴があることに気がついた。いずれもpyramidalな山なのだ。奈良県の南に位置する高見山(写真)。北海道大雪の北鎮岳、同じく北海道の徳舜別岳、芦別岳、日高の楽古岳、奥秩父の笠取山・・・。
きっと自分は、富士山や利尻山のような大ピラミッドにはなれなくても、「あすなろう」という感じでそこにたたずんでいるいる山が好きなのかもしれない。
数多く訪ねたピラミダルな山の中で、特に印象が強いのが高見山だ。近鉄榛原(はいばら)駅からバスを乗り継ぎ、ようやく登山口に至るが、途中木津(こつ)峠から目に飛び込んできた山の姿は忘れがたい。幕末、この地で絶望の彷徨を続けた天誅組の若者たちの心を、秀麗な山の姿は癒したかもしれない。
奈良県の南には、品格のある山が本当に多い。そしてそれらの山を半日、いや一日歩いても誰にも会わないことが珍しくなかった。薊(あざみ)岳~国見山~水無山を経て高見山に至る縦走は、「我が生涯最高の山旅」として、今も記憶に鮮やかだ。

奈良県吉野山出身で、現在はカリフォルニアに在住しているYOSHIです。
懐かしい故郷、高見山の写真をありがとうございます。次回帰国時は是非とも散策してみたいと思います。