河村★語録

2009年11月14日 (土)

MET.jpg

 2009年は、イギリス人ヘンリー・ハドソンがオランダの支援を受けて、マンハッタン島を探検してから400年にあたることから、ニューヨークではNYとオランダとのつながりを示すいくつものイベントが開かれています。

 

 そのひとつが、オランダからメトロポリタン美術館(MET)に貸し出されてきたフェルメールの名画『牛乳を注ぐ女性』の展示です。

 

 この絵ひとつだけでも素晴らしいのですが、会場にはMETの所蔵している5点のフェルメールがすべて掲げられています。フェルメールの作品と確認されているものは、世界中で30数点だけしかないそうですから、そのうちの約6分の1をここで見られるという贅沢な展示です。

 

 MET所有の5点の他に、同じNYのフリック・コレクションやワシントンのナショナル・ギャラリーが持っているものをあわせれば、アメリカはフェルメールの作品の実に3分の1を持っていることになります。

 

 400年前の17世紀前半は、世界史の中で「オランダの世紀」と呼ばれるオランダの全盛時代ですが、そこで描かれた名品の多くが今ここにあることを思うと、世界史における富の変遷ということを実感せざるをえませんでした。

 

2009年11月10日 (火)

フェリー.JPG フェリー降りるところ.JPG  

 

 

 

 

 

 

 

 

  山か海かと言えば、私は山派だと思いますが、秋の海には独特の哀感が感じられて、この季節、特に目的はなくても海辺に足を運ぶことがあります。

 

 NY近くのLong Island Soundには水道を横断する小さなフェリーがあって(写真)、ふと出掛けて短い船旅を楽しんだりします。

 

 そんな時いつも感じるのですが、アメリカの海はあまり潮の香がしないのではないでしょうか。日本の夏の海の蒸せ返るような、昔の唱歌にあった「高く鼻つく磯の香に」というような感じを味わった記憶がありません。地中海でも同じように思いました。

 これは私だけの感覚でしょうか。

 

 

2009年11月 3日 (火)

赤ちゃんヨーグルト.JPG アメリカの食品は、比較的少食な私にとってどれも量が多く、また味の方も甘すぎたり辛すぎたりします。

 ヨーグルトも自分にとってはカップが大きすぎ、味もちょっとしつこいなと感じられるものが少なくありません。

 

 という訳で愛用しているのが、赤ちゃん用のヨーグルトです。これなら一回で食べ切れますし、お味の方も淡白で私好みです。 

 離乳期の赤ちゃんがいらっしゃる方に、「おたくの赤ちゃんと同じものを食べていますよ」と言って驚かれたこともあります。

 別に人がどうお思いになろうが、関係ないことですが、そんなにおかしいでしょうか?

 

2009年10月27日 (火)

はちみつ.jpg  心理学で「就眠儀式」という言葉を聞いたことがあります。眠りに就く前に行う、人それぞれの「きまり」のようなものです。例えば、お気に入りの縫いぐるみを必ずhugしてから床に入るとか、枕を3回回さなければ寝られないといった類のものです。

 

 私は就眠儀式は特にないと思うのですが、「就走儀式」はあります。休日走りに出る時、必ず大さじ一杯のはちみつを舐めるのです。

 

 何ではちみつかというと・・・。走る前は、おなかが痛くなると困ると思って、あまり食べ物を摂らないのですが、かと言って空腹ではバテてしまいます。それで軽く糖分を補給しておこうと考えるのですが、家の中にはお菓子を置いていません。そこで唯一ある甘いものであるはちみつを舐めるということになります。

 

 もっとも「就走儀式」というのは口実で、単に甘いものを口にしたいだけということなのかもしれません。

 

2009年10月20日 (火)

   たらこ数本.JPG たらこパン.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 好きな食べ物のことを聞かれ、「たらこ」と言って笑われたことがあります。でも好きなものは好きで、朝トーストに塗って食べたりもします。マーガリンやバターとの相性も最高です。

 

 ただ困るのは、アメリカのたらこが辛すぎることです。アメリカ人は塩辛いのが平気なのか、レストランでも、日本人には辛すぎる料理にさらに塩を振りかけて食べている姿を見かけます。

 

 そういえば昔、日本で米国人から「日本のマヨネーズはなんであんなにしょっぱいんだ」と言われて、驚いたことがあります。逆に私にとっては、アメリカのマヨネーズは甘すぎるのが多いのですが。

 

2009年10月13日 (火)

  週末、NYの総領事館に行って選挙の投票をしてきました。

 

 「エッ、今選挙なんてあったっけ」とお思いの方も多いでしょう。かく言う私自身、総領事館からメールで案内が来るまで、選挙があるなんて思ってもいませんでした。選挙とは、以前に住んでいた神奈川県で行われる参議院議員の補欠選挙のことだったのです。

 今回、日本では静岡と神奈川のふたつの県で補欠選挙が行われることになり、在外選挙権を持った人はその選挙の投票が出来たというわけです。

 

 

 私はNYに暮らすようになってすぐに在外選挙権の登録を済ませましたが、選挙というと衆議院の総選挙や参議院選挙というイメージがあって、補欠選挙のことは全く頭にありませんでした。今回あらためて、在外選挙制度の複雑さと、それを維持するためのコストと手間の大きさを痛感しました。

 

 

 チャーチルに、「民主主義とは大した制度ではない。他のどんな政治制度よりもマシなだけだ」という意味の有名な言葉があります。他よりマシな政治制度を維持するために国外でもこれだけの金と努力を費やしているのですから、在外選挙という制度を使わなければソンじゃないか、という気が強くします。 在外選挙人証.JPG

2009年10月 6日 (火)

   向田邦子さんのこんな随筆を読んだことがあります。

 

プラトンとホラティウス.JPG  外国のホテルで枕元のラジオをひねったら、日本でずっと聴いてきたクラシックの名曲が流れてきた。それを耳にして、『ああ、自分の学んできたことは間違いじゃなかったんだ』と思った」というのです。

 

 凝縮しきった向田さんの随筆のエッセンスを伝えるのはとても出来ない芸当ですが、「間違ってなかった」というのは、「自分が吸収してきた西洋の文物は、当たり前のことながら現地にちゃんと存在していた」という意味だったと思います。私は向田さんよりずっと若い世代の人間ですが、その感覚は分かるような気がします。

 

 先日、大きな失敗をして落ち込んでいるアメリカ人の友人を励ましたことがあります。その時、最後に私はこんな言葉を口にしました。

 

  'I would rather be  wrong with Plato than  be right with Horatio."(ホラティウスとともに正しくあるよりプラトンとともに誤った方がましだ) 「どんなことがあっても君の味方だよ」という意味で言ったつもりなのですが、友人はキョトンとしたままでした。

 

 この文句は中学の時だったか、何かの本で読んでからずっと記憶に残っていたのです。何十年後にやってくるこの時のために覚えていたのかもしれません。それが空振り三振とは・・・。友人には失礼な話ですが、「それはないよなあ」と言いたいところでした。実際、English speaking  people は上のような表現を使うものなのでしょうか。

 

(写真は左プラトン、右ホラティウス)

 

2009年9月22日 (火)

ジョギング.jpg  このところかなり気温が落ちてきました。猛暑の続いたアメリカ南西部、西部の皆様も、少しはホッとされておられることでしょう。

 

 テキサスにお住まいで、ジョギングがご趣味の方から、「夏の間は、早朝日が昇って暫くの間に家を出て走っていた。日が高くなると急に暑くなるし、かと言って陽の光を浴びないのでは運動する意味がないと思ったから」というお便りをいただきました。 

  9月も半ばをすぎて、ランニングを始める時間は大分遅くなったのではないでしょうか。

2009年9月15日 (火)

江差追分.jpg  毎年この時期になると、北海道の江差町で「江差追分全国大会」が開かれます。あの「かもめの~」で始まる民謡は、どなたも一度は耳にされたことがあると思います。

 

 江差町にある江差追分会館(写真)には、この1曲を歌うためだけに日本全国、全世界から何百人もの人たちが集まり、江差追分日本一の座を競います。今年は914日(金)から3日間の予定です。インターネットによる中継もありますので、ご興味のある方は是非ご覧下さい。

 全員歌うのは「江差追分」1曲だけですが、歌い手によってこうも違うかと感じさせられるくらい印象が異なるのです。まさに、江差追分にはその人の人生が聴こえる気がします。

 

 私は北海道にいた時、優勝した20台の女性の方のお話を伺ったことがあります。その人は実力十分で、毎年「今年こそ日本一間違いなし」と言われながら、アガるせいもあって、毎年苦杯をなめていました。念願の優勝を果たした彼女に、私は「これからはゆっくり歌えますね」と声を掛けました。

 

 その時、彼女から返ってきた言葉が忘れられません。「これから私の歌を聞く方は、私の歌を日本一だと思ってお聴きになるのですから、これまで以上に緊張します」

 何という立派な言葉だろう、と問うた自分が恥ずかしくなりました。

 

2009年9月 8日 (火)

centralpark2b[1]-thumb-200x76.jpg  今年の夏のNYは例年になく雨が多く降りました。雷もよく鳴り、夕方になると、毎日のように強風とともに激しい降雨がありました。夕立をはるかに上回る強さのdownburstで、公園の大木が根こそぎ倒されたこともあります。

 

 8月その公園で、ジョギングにやってきた人が、折れてきた枝に頭を直撃され、意識不明の重態になるという事故がありました。たっぷりと水分を含んだ木がもろくなっていたのです。

 

 その事件が発生するまでも、漠然と「大雨の後は何か危ないことがありそうだな」と思っていたのですが、それが現実のものになってしまったわけです。その人は熱心なジョガーだったとのこと。きっとセントラルパークが大好きだったのでしょう。それだけに余計痛ましい気がします。

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