河村★語録

2008年12月18日 (木)

明神ヶ岳.jpg 首都圏に住んだことのある人なら、大抵の人は箱根に一度か二度は行ったことがあるだろうが、そこの山に登ったことがあるという人は、その中でごく限られたパーセンテージでしかないだろう。

 

 かく言う私自身、長いこと箱根の山に登ったことはなかった。ただホームグラウンドである丹沢も歩き尽くした感があり、ある時点から日帰りできるコースとして、箱根に足を向けるようになった。山を知るようになってから、箱根のことが何倍も何十倍も好きになった。最後に温泉が待っていてくれるコースというのは、山歩きの足を信じられないくらい軽くしてくれるものだ。

 

 いちばん最初に歩いたのは、南足柄市の大雄山最勝寺から入って、外輪山の明神ヶ岳(写真)~明星ヶ岳から宮城野に下りる定番コース。外輪山の縁を歩く楽しさと宮城野温泉の泉質に魅了されて、いっぺんで箱根の山が好きになった。

 山の楽しさのひとつは、地図を見ながら遠くに見える山の名前を確定していくことだが、御殿場から入って外輪山を回った時は、大涌谷の煙が思いがけない方向に見えて面白かった。中央火口丘(昔は内輪山と言った)にコンパスの一方の脚を置いて、ぐるっと回転させる感じで、乙女峠~金時山~火打石山~明神ヶ岳とまわり、宮城野に下りるロングトレイルだった。外輪山の4分の1くらいは歩いたかもしれない。

 山に入る時はいつも、「今事件が起きたらどうしよう」という職業的恐怖心(?)と戦いながら歩くのだが、箱根ならまあ交通の便もいいし、その辺も有難かった。

 これだけ開発された箱根だが、山は昔と変わらぬ貫禄と品格を備え、足元のゴルフ場やレジャーランドを、「それがどうした」という感じで平然と見下ろしている。今度日本に帰る機会があったら、箱根の山に挨拶に行きたいが、小田急の渋沢や新松田を通過する時、丹沢からとっちめられないか、ちょっと心配だ。

 

2008年12月15日 (月)

15Fエレベーターロビー.JPG 家やマンションでもそうでしょうが、何年何十年隣り同士で暮らしていても、お隣さんのうちの中にお邪魔する機会というのは滅多にないものです。

 写真はテレビジャパンがあるフロアのエレベーターホール。テレビジャパンは茶色のドアの手前を左へ入ったところにあり、その茶色のドアの会社が我々のお隣さんです。

 その会社はmortgageの会社で、ついこの間までは若い社員が頻繁に出入りしていましたが、先月全員がレイオフされ、今は空き家になっています。銀行か証券から資金を導入して住宅ローンを組む仕事をしていたようですが、資金が止まってしまったのでしょう。

 

 先週、landlordから総務に、「隣りの部屋にある什器は何でも持っていっていい。いや片付けるのが大変だから持っていってくれ」という連絡がありました。そこで、皆でおそるおそる見に行きました。

 部屋の中には机や椅子などが残っているものの、がらんとしていて、随分広く感じられます。洗い場はかなり大きくて、「こっちの会社の方がいいなあ」との声も。電子レンジも残されたままで、「ウチのはこの前壊れて買い換えたが、これを先に見ていればなあ」

 そうした声も薄暗い部屋にうつろにこだまして、早々に退散しました。こういった空き部屋がマンハッタン、いやアメリカ中に数え切れないくらい出現していると思うと、本当に恐ろしい気がします。

 

2008年12月 8日 (月)

                                                        エイヴリー・フィッシャー・ホール.jpg 

 クリスマス直前、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

この季節、音楽会などに足を運ぶ機会が少なくないのですが、そんな時いつも感心させられるのが、アメリカ人たちの「タンク」の大きさです。

公演は20時スタートというところが多いですから、たくさんの人たちが舞台が始まるまでの時間、食事を摂ったりワインやビールを豪快に流し込んだりしています。

 私など昔先輩の名スポーツアナから聞かされた「プレイボール直前の水分は厳禁!」という教えを忠実に守って、液体の摂取は控えるのですが、アメリカ人たちはそんなことにお構いなしの様子です。

彼等のタンクは日本人の持ち物より大きいのでしょうか。そう言えば、昔ロンドンで仕事をしていた時、イギリス人は職場で日本人ほど頻繁に洗面所に立たないなと感じたこともあります。変な話題ですみません。皆さんはどうお感じでしょうか。

 

※ 写真はNYリンカーンセンターのエイヴリー・フィッシャー・ホール。

 

2008年12月 5日 (金)

夜景 社長室から(12 5 08).JPG 毎日、さらに日が短くなります。昔の人が冬至のことを、「それまで衰えていく一方だった太陽がよみがえりを見せ始める日」と位置づけていたことが、実感としてわかる気がします。

 クリスマスは元々、キリスト教が広まる以前にあった冬至の祭りが転用されたものではないかとも言われていますね。古代の人がこの季節に感じたであろう「早く日が長くなってほしい」という思いの強さは、現代の我々の想像をはるかに超えたものだったでしょう。

 

古代人ほどではないかもしれませんが、私も「昼間の時間が長くなってほしい」と切に願います。週末の朝、寝坊した後、洗濯、掃除、ごみ出しを終えたらもう暗くなりかけていた・・・というのは本当に気が滅入ります。

休日の昼の時間を少しでも有効に使おうと、金曜の夜に洗濯に出掛けることもあるのですが、なかなか毎週というわけにはいきません。皆さんは如何されているのでしょうか。

では皆様、寒さに負けないで!

 

※ 写真は、テレビジャパンから見たNYウォール街近くの夕(夜)景。

 

2008年12月 1日 (月)

NYSE(12 1 08).JPG 

 感謝祭からクリスマスにかけては、言うまでもなく、アメリカ人が一年のうちで最もお金を使う季節です。メディアは今年のクリスマス商戦の出足は好調だと伝えていましたが、どうもそれは実感とは違っているような気がします。

 「こういう時節だから、買物しまくってストレスを発散させている人間が多いんだ」という説を聞いたことがありますが、本当かなあ。

 金を使っている人は使っているけれど、真ん中の普通の人はそうではないというのが本当のところではないでしょうか。

 

 例年今頃のNYの地下鉄には、デパートの袋をそれこそ山のように抱えた人たちが次々に乗り込んできますが、今年はそうした人の数が減ってきているように感じます。これまでアメリカ人の旺盛な消費意欲がアメリカと世界の経済を支えてきたわけですが、その経済のエンジンが様変わりしつつあることは確かでしょう。

 

 「資本主義経済とは下りのエスカレーターを昇っていくようなものだ」と言った人がいます。どういったかたちの消費や投資が望ましいかは別にして、より大きな追加の消費や投資がなければ経済の水準が下がってしまうというのは否定できないことなのかもしれません。その人は資本主義社会のそうした性格を、「人類の原罪」という言葉でも表現していました。

とにかくアメリカの消費と経済が元気になってくれることが、世界の経済のために欠かせませんが、その道は容易ではなさそうです。

 

※ 写真はニューヨーク証券取引所(12/1)。テレビジャパンのオフィスはこのすぐ近くにあります。

 

2008年11月 3日 (月)

木津峠から高見山(新).JPG山の好きな人は、ゴルフの好きな人間に比べて、自分の趣味のことを相手構わず(?)話すということは少ないのではないだろうか。別にゴルフ好きの人のことを批判している訳ではない。

ブログに山のことを書いたら、「私も山歩きをするんですよ」と声を掛けてくれた方が何人かいた。いずれも短くはない付き合いの人たちだが、そういう趣味をお持ちだとは知らなかった。

そこで当然「どんな山が好きか」という話になったのだが、深田久弥の言葉、「いちばん最近登った山」ということで、意見が一致した。

ただ、NYではその「いちばん最近」がなかなかやってきてくれない。という訳で、昔足を運んだ山を思い返して渇を癒している。その際、ナカニシヤ書店から出ている『新日本山岳誌』(日本山岳会編)という、枕になりそうなくらい分厚い本がパートナーだ。

思い出に残る山を上げればキリがないが、記憶を辿る中で、自分の好きな山には共通する特徴があることに気がついた。いずれもpyramidalな山なのだ。奈良県の南に位置する高見山(写真)。北海道大雪の北鎮岳、同じく北海道の徳舜別岳、芦別岳、日高の楽古岳、奥秩父の笠取山・・・。

きっと自分は、富士山や利尻山のような大ピラミッドにはなれなくても、「あすなろう」という感じでそこにたたずんでいるいる山が好きなのかもしれない。

数多く訪ねたピラミダルな山の中で、特に印象が強いのが高見山だ。近鉄榛原(はいばら)駅からバスを乗り継ぎ、ようやく登山口に至るが、途中木津(こつ)峠から目に飛び込んできた山の姿は忘れがたい。幕末、この地で絶望の彷徨を続けた天誅組の若者たちの心を、秀麗な山の姿は癒したかもしれない。

奈良県の南には、品格のある山が本当に多い。そしてそれらの山を半日、いや一日歩いても誰にも会わないことが珍しくなかった。薊(あざみ)岳~国見山~水無山を経て高見山に至る縦走は、「我が生涯最高の山旅」として、今も記憶に鮮やかだ。

2008年10月24日 (金)

sunagawa.gif『雁のはなし』という項目で、「昔この時期、石狩川の岸を歩いたことがある」と書いたら、ある人から「どうして?」と聞かれました。「三橋美智也氏の名曲『石狩川悲歌(エレジー)』を偲んで」と答えたのですが、実はもうひとつ理由がありました。

実は私の隠れた趣味は、「三日月湖ウォッチング」なのです。三日月湖というのは、川の大きく蛇行した箇所が、大雨や洪水などの時、川本体から切り離されるかたちで湖や沼になったものです。特に、石狩川の中流域にはこれが多く見られます。川自体が「荒れ川」だったからでしょうし、治水の対象にならなかった時期が長く続いたからでもあるでしょう。

私はこの三日月湖という存在が、何故か気になるのです。

で札幌にいた時、自転車などでよくそれらの湖や沼を訪ねました。そのかたちは、クロワッサンのようなものから、ほぼ円形のものまで様々です。(雁の飛来地・宮島沼もかたちは丸いですが、三日月湖のひとつです。)今は下流に流れ下りることのない三日月湖の水は、独特の表情を見せているようでした。

三日月湖は観光地でも何でもありませんから、人に出会うことは稀でしたが、釣り糸を垂れていた人に、「何をしに来たんだ」と聞かれ、正直に「三日月湖を見てまわっている」と答えたら、不思議なものを見るような視線を返されたこともあります。

長い間、こんな趣味を持っているのは自分くらいのものだろうと思っていましたが、この前インターネットで同好の士のHPを見つけました。嬉しかった反面、「自分以外、同じ趣味を持つ人間には会いたくない」という複雑な気持が入り混じりました。ひいきにしてきた無名のタレントを、自分以外にも応援している人間がいる、と知ってしまったようなものでしょうか。

それにしても、突然狭い水域に閉じ込められてしまった時、魚たちはどんなことを考えたのでしょうか。

2008年10月23日 (木)

  この前の日曜日NYセントラルパークの池で、雁の群れを見ました。もっと前から到着していたのかもしれませんが、私にとっては今年初めて見る群れでした。カギ型になったり一本の棒になったりしながら上空を旋回した後、バラバラと着水しました。

 

以前、「落雁」という和菓子は、食べる時ポロポロとこぼれおちる様が、雁の着水に似ているからその名前がついたと聞かされたことがありますが、調べてみると、「お菓子の表面に黒胡麻が点々とついている様を雁に見立てた」とか様々な説があるようです。

  その時見た群れの写真をお見せしたいのですが、ジョギング中だったので、カメラを持っていませんでした。今度トライしたいと思います。
続きを読む

2008年10月21日 (火)

臼ヶ岳から見る蛭ヶ岳(動画).wmv  

先日西丹沢・臼ヶ岳のことを書きましたが、それを見てくれた日本にいる友人・西川雅明さん から、「ブログを見て、自分も無性にそこに行きたくなって訪ねてきた」というメールが届きました。

有難いことです。

彼とは以前道志や奥多摩の山を一緒に歩きましたが、今回送ってくれた動画を見て、自分も一緒に臼ヶ岳山頂に立ったような気分になりました。

それをこうして皆さんにもご披露できるのですから、今更ながらすごい時代になったものです。

西川さんは山岳マラソンのエキスパートで、あの険しい山道を走り抜けたのだそうです。

私と一緒の時は、「走り出したくてさぞうずうずしていたことだろう」と思うと、ちょっと申訳ない気がしました。

 

 

 

2008年10月17日 (金)

臼.JPGブログ立ち上げに際し、暖かいお言葉をまことに有難うございました。
スタッフ一同、本当に励みになります。

以下贅言です。
自己紹介のところに書いた「永遠の不平家」というのは、
我が敬愛する森鴎外先生(旧字が出てこない!!)の言葉です。
『妄想』という小説ともエッセーともつかない作品に出てきます。
自己紹介の絵はフリードリヒの『雲海の上の旅人』から拝借しました。ハンブルクにあるこの画を、いつか見にいきたいと願っています。

西丹沢の臼ヶ岳は、丹沢山塊のいちばん奥に位置する山です。
西丹沢登山教室という登山口から3時間半くらいで、まず檜洞丸(ひのきぼらまる)へ。そこからさらに3時間あまりで丹沢の最高峰蛭ヶ岳に至りますが、その途中にあるのが臼ヶ岳です。
静かな山頂で、そこから見る蛭の姿は、関東大震災の時に付けられたという爪あとも含め、実に見事です。(写真左が蛭ヶ岳) 私はいつかそこに散骨してもらおうかと考えていますが、周りはきっと「そんなところまで行くのは」と言うことでしょう。

臼から蛭へのルートは、それまで稼いだ高度を吐き出すように一旦激しく落ち込み、それからまた厳しい登りとなります。
大きな山の頂上に至る直前には、よくこういうところがあります。
何やら人生の行程を連想させるようです。

余計なことを書かせていただきました。
皆様のさらなるご指導をお願いします。

« 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 »
  • 河村放送部長
  • スタジオ
  • 放送部
  • 営業部
  • カスタマーサービス

2010年4月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
RSS 2.0